山根町で育ち暮らした人々には、ふる里を愛し、共に暮らした家族や近隣の人々を思いやる慈しみの心、共に支え合う共助の心が伝統として残り、今も生き続けています。日本の昔話に登場するような心穏やかな村が今もここにあるのです。
山根六郷は「山襞(やまひだ)」と言われる地形を有しています。この風景は、日本人がいつか、どこかで体験した原風景。そして豊かな湧水も、昔から集落人々に多くの恩恵をあたえ、今も人々を魅了します。山根町の人々はこの自然の姿から暮らし方を学び生み出し、継承してきました。
しかし現在、全国の各地の山村漁村と同じく山根町も
●深刻な人口減少と高齢化、そして消滅集落の危機
●子どもの数減少により、地域の小中学校の閉校
●若者と子育て世代の就労の場の喪失と町への流出
●交通過疎による生活の質の低下
●1人居老人の祖父母の生活を支える若者世代への過負担
●農地の耕作放棄と森林の荒廃
●交流人口の低迷
など多くの課題が表立ってきています。
今、貴重な山村文化や風景もが失われようとしています。
私たちは、これから数十年先に、このふるさとを継承していくために、
山根六郷の里に「若者」×「高齢者」×「よそ者(域外者)」が創り出す、
安心と賑わいのコンパクトビレッジプロジェクト
の取り組みを始めました。
山根地域の活性化のために平成27年度は
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「生活の拠点」づくり事業・・・閉校になった小中学校を地域の拠点として甦らせる実証実験を行います。
- 「デマンドバス運行」による生活の質の向上事業・・・将来の運行を目指し、1ヵ月間の実験運行を行います。
- 「見守り体制」づくり事業・・・安心、安全に暮らすためのネットワークを整理します。
- 「山根六郷・新しい体験観光」事業 ・・・「食」「文化」によるスモールビジネス創出を行います。
- 「山根六郷・文化芸術」の継承と創出事業・・・伝承されてきた文化を継続できる仕組みづくり、よそ者を招き入れる新しい文化づくり、また山根の情報発信を行います。
に取り組みます。